気候クライシスとBCP

気候変動の時代を生き抜くためのBCP/BCMとは

ジオエンジニアリングは狂気か希望か?

 『Under a White Sky: The Nature of the Future』(Elizabeth Kolbert著)を読了。コンパクトな本だが読むのに1ヶ月以上かかった。本書は生態系への介入やジオエンジニアリングの動向を取材したノンフィクションである。ジオエンジニアリングは、気候変動の影響を軽減するために、地球環境や自然のサイクルを人間の手で人工的に操作してしまおうという技術だ。すでにビジネスベースで運営されているものもある。
 コルバートが自ら現地に足を運んで集めたテーマには、次のものがある。

・モハーヴェ砂漠のど真ん中で世界でも希少な魚を生かしておく研究
・排出される二酸化炭素を石に封じ込める研究をしているアイスランドのエンジニア
・高温の地球でも生息できるスーパー珊瑚を開発するオーストラリアの研究者
・ダイヤモンドの微粒子を成層圏に撒き散らして太陽光を反射させ、地球の気温を低下させることを考えている物理学者などなど。

 本書のタイトルにもある「White Sky(白い空)」は、4番目の「ダイヤモンドの微粒子を成層圏に撒き散らして太陽光を反射」させることで空が青色から白色になってしまうことに由来しているようだ。
 エリザベス・コルバートは、こうしたエピソードの中でもジオエンジニアリングに関しては、期待や楽観を持って書いているわけではないし、真っ向から批判しているわけでもない。ひたすら冷徹な目で眺めているのだが、ジオエンジニアリングには狂気の沙汰としか思えない側面もある。
 なにしろ46億年かかって地球が自然に作り上げてきた生態系や気候を、新参者の人間の手で変えてしまおうというのである。しかもその一部は、遺伝子操作と同じように商売としてすでに走り出している。経済成長のために劇的に二酸化炭素の排出を増やして気候を変えてしまった人類は、今度はその気候に新たなテクノロジーで再び介入し、自分たちにとって都合のいいように変えようとしている。このことが未来の地球に何をもたらすか、思いを巡らせてみたい人にとって、本書は必読の書ではないだろうか。 

Under a White Sky: The Nature of the Future

Under a White Sky: The Nature of the Future

 

 

オリックス「MOVE ON」のBCPコンテンツの監修

オリックス様で運営されている情報サイト「MOVE ON」のBCPを解説したコンテンツについて、監修を務めさせていただきました。

  • タイトル:「今改めて注目されるBCP(事業継続計画)って?必要とされる背景から目的まで徹底解説」
  • 掲載ページ:下記をご参照ください。

 

www.orix.co.jp

RC技能認定第1種講座に登壇します

 日本リスクコミュニケーション協会主催「RC技能認定第1種講座」に講師として登壇(オンライン)します。私の担当は次の2回分です。

 

講座1:「BCPの考え方と作り方」
日 時:4月2日(金)15:30~17:00
概 要:企業を取り巻く災害リスクの特徴と事業への影響とBCPの必要性について。BCPの基本的な策定プロセスと継続的な更新、組織内への展開することの意義。

 

講座2:「BCM(事業継続管理)のエッセンス」
日 時:4月16日(金)15:30~17:00
概 要:BCPとBCMの関係性、及びBCMの全体像と重要な活動要素についての理解。BCMにおけるリスクコミュニケータに期待される役割。

 

www.rcij.org